白菜を育てていると、「そろそろ追肥した方がいいのかな?」と迷うことがあります。
「1回目はいつ?」
「肥料はどれくらい必要?」
「結球が始まってからでも間に合う?」
そんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
白菜の1回目の追肥は、定植から約2週間後が一つの目安です。
その後は品種や生育状態に合わせて追肥しますが、必ずしも決まった回数が必要なわけではありません。
実際、私は元肥だけで白菜を収穫することもあります。
この記事では、農業歴約22年の現役農家が、白菜の追肥時期・回数・量・やり方を解説します。
肥料を与えるべきか迷ったときの判断方法や、実際に行っている施肥方法も紹介します。
白菜の追肥はいつ?時期・回数・量の早見表
まずは、一般的な秋まき白菜の追肥の目安を確認しましょう。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 1回目の追肥 | 定植から約2週間後 |
| 2回目の追肥 | その約2週間後〜結球開始頃 |
| 3回目の追肥 | 生育期間の長い品種で必要に応じて |
| 追肥回数 | 1〜3回程度の栽培例がある |
| 使用する肥料 | 化成肥料8-8-8など |
| 施肥量 | 化成肥料30g/㎡という栽培例 |
| 施肥する場所 | 株元を避けた株間・畝の肩など |
※時期や量は、品種、元肥の量、土壌の状態、使用する肥料によって異なります。
白菜は、結球するまでに十分な外葉を育てることが大切です。
特に秋まきでは、寒くなる前に株を大きくしておきたいところ。
追肥は、生育が止まってから慌てて与えるのではなく、肥料切れを防ぐために行います。

白菜の追肥は必要?株の状態から判断しよう
追肥の時期になっても、必ず肥料を追加する必要があるとは限りません。
元肥が十分に効いていれば、追肥を減らせる場合もあります。
迷ったときは、次のポイントを確認してみましょう。
| 白菜の状態 | 考えられる原因・対応 |
|---|---|
| 葉色が薄く、成長も遅い | 肥料不足の可能性。根や土の状態も確認 |
| 下葉から黄色くなっている | 窒素不足などが考えられる |
| 葉色がよく、順調に成長している | 急いで追肥する必要がない場合もある |
| 葉が濃い緑で大きく育っている | 肥料が十分な可能性。追加は慎重に |
| 葉が小さく、土が湿り続けている | 過湿や根の障害を疑う |
| 寒くなって生育が止まった | 追肥だけでは回復が難しい場合がある |
葉色だけでは、肥料の過不足を正確に判断できません。
例えば、葉が黄色くなる原因には肥料不足だけでなく、根の障害や病気などもあります。
葉色・葉の大きさ・成長速度を合わせて観察することが重要です。
不安だからと肥料を追加する前に、まずは株全体を見てみましょう。
白菜の追肥時期|1回目・2回目・3回目
白菜は早生種・中生種・晩生種など、品種によって栽培期間が異なります。
そのため、追肥の回数も一律ではありません。
1回目|定植から約2週間後
最初の追肥は、定植から約2週間後が目安です。
本葉が7〜10枚程度まで増え、苗がしっかり根付いてきた頃を参考にしましょう。
この時期は、これから外葉が大きく育っていく段階です。
ただし、まだ活着していない苗や、根傷みで成長が止まっている苗への多量の追肥は避けましょう。
2回目|結球が始まる前後
2回目は、1回目から約2週間後に行う栽培例があります。
この頃には外葉が広がり、中心葉が立ち上がり始める株もあります。
白菜は外葉が光合成を行い、結球葉の生育を支えています。
肥料が不足している場合は、結球前後の生育にも影響することがあります。
ただし、元肥が十分に効いているなら、必ず追肥が必要とは限りません。

3回目|晩生種などで必要に応じて
生育期間が長い品種では、結球開始頃や結球中期に3回目の追肥を行う栽培例もあります。
一方、早生種では1回で済ませる場合もあります。
| 品種タイプ | 追肥の考え方 |
|---|---|
| 早生種 | 生育前半の肥料切れを防ぐ |
| 中生種 | 定植後から結球開始頃までの生育に合わせる |
| 晩生種 | 長い生育期間に応じて追加を検討 |
60日型は1回、80日型は2回と決まっているわけではありません。
元肥の量や土壌の状態も考慮しながら判断しましょう。
白菜の追肥量はどれくらい?1株あたりの目安
家庭菜園では、8-8-8などの化成肥料がよく使われます。
8-8-8とは、窒素・リン酸・カリがそれぞれ8%含まれている肥料のことです。
タキイ種苗の家庭菜園向け栽培例では、1回あたり1㎡に化成肥料30gを施す方法が紹介されています。
ただし、肥料の成分や土壌の状態によって適切な量は異なります。
1株あたり何gになる?
例えば、株間50cm・条間50cmで白菜を植えているとします。
この場合、1㎡に4株植える計算です。
1㎡あたり30gを単純に株数で割ると、次のようになります。
| 株数 | 施肥量の計算例 |
|---|---|
| 1株 | 約7.5g |
| 2株 | 約15g |
| 4株 | 約30g |
| 8株 | 約60g |
※株間・条間50cmと仮定した面積換算です。通路面積などは含めていません。
この表は計算例であり、8-8-8を1株に7.5g与えることを一律に推奨するものではありません。
実際に施肥するときは、肥料袋の基準や元肥の量も確認してください。
肥料は重さを量るのがおすすめ
肥料を一つまみ、あるいは一握りで与える方もいると思います。
私も普段の栽培では、一つまみを目安に施肥することがあります。
ただし、一つまみの量は人や肥料の粒によって変わります。
家庭菜園では、最初に重さを量っておくと便利です。
例えば、計量した肥料をスプーンに移して量を覚えておけば、次から同じ量を用意しやすくなります。

大さじ1で約13グラムほどでした。
白菜の追肥のやり方|肥料をまく場所は?
追肥するときは、株元から少し離れた場所に施すのが基本です。
白菜の根は、成長とともに周囲へ広がっていきます。
基本的な追肥の手順
- 株の周囲の雑草を取り除く
- 株元を避け、株間や畝の肩に肥料をまく
- 土の表面と軽く混ぜる
- 必要に応じて土寄せする
- 土が乾燥していれば水やりをする

肥料が葉や茎に直接かからないようにしましょう。
また、土を深く耕すと根を傷つけることがあります。
肥料を混ぜるときは、表面を浅く扱う程度で十分です。
マルチを張っている場合
黒マルチなどを使用している場合は、粒状肥料を土に混ぜるのが難しくなります。
そのため、植え穴の周囲や畝の肩など、土が露出している場所を利用します。
ただし、植え穴の狭い場所に肥料を集中させるのは避けましょう。
粒状肥料を使いにくい場合は、液肥も選択肢になります。

液肥の場合は水差しなどに入れて与えるといいですよ。
白菜の追肥に使う肥料は何がいい?
白菜の追肥には、化成肥料や液体肥料、有機質肥料などが利用できます。
| 肥料 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| 化成肥料8-8-8 | 成分が分かりやすい | 与えすぎや肥料焼けに注意 |
| 液体肥料 | 水に薄めて与えられる | 希釈倍率を守る |
| 鶏ふん | 肥料成分を含む | 製品によって成分や肥効が異なる |
| その他の有機質肥料 | 肥効が比較的ゆっくりなものもある | 効き始める時期を考える |
化成肥料8-8-8
窒素・リン酸・カリを同じ割合で含む肥料です。
追肥にも使用できますが、一か所に大量に施すと肥料焼けの原因になることがあります。
液体肥料(液肥)
水に薄めて使う肥料です。
粒状肥料をまきにくい場所でも利用できます。
製品によって成分や希釈倍率が違うため、使用方法を確認しましょう。
鶏ふんなどの有機質肥料
鶏ふんなどの有機質肥料は、製品によって成分量や肥効の現れ方が異なります。
有機質に含まれる養分の一部は、微生物による分解を経て植物に利用されます。
秋の気温が低くなる時期は、肥料が効き始めるまでの時間にも注意が必要です。
肥料の種類や特徴については、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶【関連記事】化成肥料と有機肥料の違い|特徴と使い分け
農家の実例|私は元肥だけで白菜を育てることもある
ここからは、私が実際に行っている施肥方法を紹介します。
私はこれまで、定植時に化成肥料8-8-8と腐葉土を使い、その後は追肥なしで白菜を収穫できたことがあります。
一般的な全面施肥とは少し違う方法です。
実際の施肥方法
- 白菜の植え穴を掘る
- 穴の底に8-8-8を一つまみ入れる
- その上に腐葉土をかぶせる
- 腐葉土の上に白菜の苗を置いて植える
これまで、この方法で肥料焼けと思われる症状が出た経験はありません。
ただし、正確な施肥量を計量していたわけではなく、土壌に残っていた養分も分かりません。
そのため、この方法だけで追肥が不要になったとは断定できません。
植え穴への施肥にはリスクもある
植え穴の底に化成肥料をまとめて施すと、肥料成分が狭い範囲に集中します。
腐葉土で根と肥料を隔てていても、水に溶けた成分が根の周囲に移動するため、肥料焼けの可能性があります。
これまで問題なく育ったからといって、誰が行っても安全な方法ではありません。
初心者の方には、肥料袋の表示に従い、元肥を土に均一に混ぜる一般的な方法をおすすめします。
白菜の追肥で注意したい3つの失敗
① 肥料を与えすぎる
肥料が多ければ、白菜が大きく育つとは限りません。
特に窒素肥料の与えすぎは、養分バランスを崩したり、病害や生理障害のリスクを高めたりすることがあります。
すでに順調に育っている場合は、追加の肥料が必要か慎重に判断しましょう。
② 株元に肥料を集中させる
根に近い場所へ粒状肥料を大量に施すと、肥料焼けにつながることがあります。
肥料をまく位置と量には注意しましょう。
③ 生育が止まってから慌てて追肥する
白菜の成長が悪いからといって、必ずしも肥料不足とは限りません。
気温、過湿、根の障害、病害虫なども関係します。
特に秋まきでは、寒くなる前に十分な外葉を育てておくことが重要です。
低温で生育がほとんど止まっている場合、追肥だけで回復させるのは難しいこともあります。
白菜が結球しないときは追肥した方がいい?
白菜の葉が巻かないと、肥料不足を疑うかもしれません。
確かに、生育前半の肥料不足は結球不良の原因になります。
しかし、結球しない原因はそれだけではありません。
種まきの遅れ、気温、日照、水分、根の障害なども関係します。
結球しないからといって、すぐに追肥するのは避けましょう。
原因の見分け方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶【関連記事】白菜が結球しない原因と対策|葉が巻かないときの見分け方
よくある質問
Q. 白菜の追肥は何回必要ですか?
栽培方法によって1〜3回程度の追肥例があります。
元肥が十分な場合は、追肥を減らしたり省略したりできる場合もあります。
Q. 白菜の追肥はいつまでできますか?
結球が始まってから追肥する栽培方法もあります。
ただし、結球がかなり進んでからの遅い追肥は、肥料が十分に利用されない場合があります。
品種と生育状態に合わせて判断しましょう。
Q. 白菜に8-8-8を使っても大丈夫ですか?
使用できます。
肥料袋の施肥基準を確認し、与えすぎや肥料焼けに注意しましょう。
Q. 白菜は追肥なしでも育ちますか?
元肥や土壌中の養分が十分なら、追肥なしでも育つことがあります。
ただし、すべての畑で同じ結果になるわけではありません。
まとめ|白菜の追肥は時期と株の状態で判断しよう
白菜の追肥は、定植から約2週間後が最初の目安です。
その後は品種や生育状態に合わせて、必要な肥料を与えましょう。
大切なのは次の3つです。
- 時期: 定植後約2週間を最初の目安にする
- 回数: 品種や元肥の量に合わせる
- 量: 肥料袋の基準と土壌の状態を確認する
そして、最も意識してほしいのは、追肥の回数を守ることよりも、白菜の生育状態をよく観察することです。
葉色や成長の勢いを確認しながら、自分の畑に合った施肥管理を見つけていきましょう。
白菜の種まきから収穫までの基本的な栽培方法は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
▶【関連記事】白菜の育て方|種まきから収穫までの栽培方法

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